2013年9月23日月曜日

富戸(東伊豆)でダイビング

2週続けて、柚冬(ゆふ)はお休みです。



先週購入したNikon D800用ハウジングの進水式です。
今回も、いつもお世話になっているDIVE DREAMさんにガイドをお願いしました。
実に16ヶ月振りのダイビングです。このブログを開設して以降「2度目」です。

我々がダイビングに出かける時には、柚冬を連れて行くわけにはいきませんので実家に預けていきます。
出発当日は朝が早いので前日のうちに預け、また、帰りも遅くなってしまうので当日もお泊り。
都合2泊も実家に預かってもらうことになります。
感謝!

DIVE DREAMさんは伊豆海洋公園(Izu Oceanic Park:IOP)を本拠地とするShopさんなんですが、この日は台風20号の影響が早くも出始めていたためにIOPではなく富戸でダイビングを楽しむことになりました。
IOPがクローズだったわけではないのですが、体験ダイビングの方の人数、講習生の有無、我々ファンダイブのスキル等々を勘案して、出入りの難しいIOPでのダイビングは避けて、また、比較的うねりに強い富戸でのダイビングを選択したようです。

私、IOPには2年以上ご無沙汰してしまっており、今回こそIOPと思っていたのですが残念です!

富戸ダイビングサービス
伊東市漁業協同組合直営のダイビングサービスで、富戸漁港を我々ダイバーに開放してくれます。


海況は如何に?9月16日に関東地方を直撃した台風18号のおかげで「秋の良い海」になっているかと思いきや、さにあらぬ。
まだまだ夏の濁りが残った海でした。
ガイドさん曰く、台風の激しさが足らなかったとのこと。

水温25℃、透明度は8m~12m程度。
海中はうねりの影響もあり、ダイバーが巻上げた砂の影響もあって、白く濁った状態です。
ちょっと残念な状況ですが、楽しんじゃいました。

1本目はヨコバマよりエントリーして砂場に向かいます。
砂場に降りてすぐに「ハナハゼの幼魚の群れ」と出会いました。
ハナハゼyg
D800 AF-S VR105 Z-240×2灯
1/250 f/11


成体となると青い体色が鮮やかになり、尾びれが長く伸び、とてもきれいなハゼです。
しかし視界が悪い、写真にもたくさんの砂粒が写ってしまっていますよ。

小さな「カワハギの幼魚」にも出会いました。
泳ぐ魚はマクロ撮影ではとても難しいです。(私の技量では)
ピントの合う範囲が狭いので、ピントが合ったと思ったらすぐにボケてしまう。相手が動くからです。
また、被写体が体を曲げていると身体全体にピントが合わなくなってしまいます。
構図を決めるのも難しい。常に泳ぎ回る被写体をフレームの中に捉え続け、なおかつ見栄えのする構図となるようにカメラを動かさなくてはいけません。
そのような状況の中で、被写体の「可愛い瞬間」にシャッターを切らなくてはいけません。
ピント⇒構図⇒表情⇒ピント⇒構図⇒表情⇒
と常に調整と確認を繰り返し、一瞬を切り取ります!
カワハギyg
D800 AF-S VR105 Z-240×2灯
1/250 f/11

まだまだ修行が足りません。
へたくそですね~

ムレハタタテダイの群れ、50匹は超えていたでしょうか?
日本でこれだけの群れを見たのは初めてです。
いつもは3~10匹程度のしょぼい群れを楽しんでいたのですが圧巻!
これはOwner撮影です。

ムレハタタテダイの群れ
E-PL1 UFL-1

こちらもOwnerが撮影したササノハベラの喧嘩
たぶん♂どうしだと思いますが、壮絶な口喧嘩を繰り広げています。(笑)
ササノハベラの喧嘩
E-PL1 UFL-1

1本目のメインイベント、赤いヤギについたカミソリウオ。
背景も赤が綺麗だし、絶好の被写体だったのですが…
巻上げられた砂の影響で見るに堪えません
カミソリウオ
D800 AF-S VR105 Z-240×2灯
1/250 f/11


ヨコバマから向かって左側の岩場に上がると、ソラスズメダイやキンギョハナダイの幼魚が群れていて、とても綺麗な景色が広がっていました。
クマノミも例年以上にたくさん流れ着いていて、そこかしこで中層を泳ぎ回っています。

サンゴイソギンチャクにはおなじみのカザリイソギンチャクエビが。
カザリイソギンチャクエビ
D800 AF-S VR105 Z-240×2灯
1/250 f/10


昼食を挟んで2本目。
やはりヨコバマよりエントリーして、今度は向かって右側の岩場の際を進みます。
岩場の上ではたくさんのクマノミが中層を漂い、キンギョハナダイがいたるところに泳いでおり、色鮮やかな景色が楽しめました。

さあ、マクロ撮影が楽しめる被写体は?
いましたいました。珍しいところで「モンツキベラのyg」
モンツキベラyg
D800 AF-S VR105 Z-240×2灯
1/250 f/10

綺麗なソフトコーラルを背景に撮影できる絶好のロケーションだったのですが、動き回る魚にピントを合わせるのに精一杯でした。
もう少し構図を考えて撮影しないとダメ、下手くそな写真ですね。

2本目のメインも先ほどとは異なる個体のカミソリウオ。
こちらはペアです。
カミソリウオ
D800 AF-S VR105 Z-240×2灯
1/250 f/18

カミソリウオペア
D800 AF-S VR105 Z-240×2灯
1/250 f/18

このカミソリウオは南の温かい海から流れ着いた魚です。
伊豆の海では冬を越すことが出来ないのでいずれ死滅することになってしまいます。
このような魚を「季節来遊漁」または「死滅回遊魚」と呼んでいます。
クマノミも死滅回遊魚。ですから今日見られたクマノミ達は遠く南の海の出身なのです。
最近は伊豆の海が温かくなった影響なのでしょうか?越冬して繁殖を行う個体も見られるようです。

帰りしなに「ハコフグのyg」
ハコフグyg
D800 AF-S VR105 Z-240×2灯
1/200 f/11 



Nexus D800の進水式は無事に終了~

今までのF100とも操作感は同じ。
ただ、シャッター半押しのストロークが浅く、ちょっと繊細なタッチでシャッターをレリーズする必要があります。
カメラが新しくなったことよりも16ヶ月のブランク、そしてここ数年の頻度の少なさ、元々のカメラセンス等々により素人写真丸出しになってしまいました。
頑張って上達を目指しましょう。

このハウジングには今までのF100にはなかった機能があり使い勝手を試してみました。
その一つがAF/Mの切替レバーです。
レンズはAF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G。このレンズにはM/AとMを切替える機能が付いています。

M/Aモードとはオートフォーカス中にフォーカスリングを回せばマニュアルによるピント合わせができるモードです。
Mモードはマニュアルフォーカス。
ハウジングにこの二つを水中で切替えることが出来るレバーが付いているため、状況に応じてマニュアルフォーカスとオートフォーカスを切替えて撮影することが可能になりました。
これがなければマニュアルフォーカスONLYです。

オートフォーカスなら「ピント合わせが楽になる!」と思ったのですが、確かに動き回る被写体に一瞬でピントを合わせこんでくれますのでこの点は楽になりました。
オートフォーカスはかなり正確。陸上と同等に働いてくれます。時々、まったくピントが合わないことがありますが。。。
でもね、動き回っている被写体はすぐにピントが外れてしまいマニュアルフォーカスで追いかけなくてはいけません。
その間、シャッターは半押し状態をキープ。
一旦シャッターから指を離すと、再度の半押しでオートフォーカスでピントが合うのを待たなくてはなりません。場合によっては無限遠までピントを探しに行きますので結構時間がかかります。
ですから「逆に」動く被写体はマニュアルフォーカスのほうが良いようです。
そんな時にすぐにマニュアルフォーカスに切り替えられることは美味しい機能です。

ウミウシなどの動かない被写体にはM/Aモードは重宝できるかもしれません。

一緒に進水式を迎えたZ-240 Type4 水中ストロボは?
う~ん、なんとも言えません。
S-TTLという調光方式が付いていますが、カメラからのコントロール信号を使ってストロボ発光しているのではなく、内臓ストロボが発光している間、スレーブ発光しているに過ぎません。
原因はわからないのですが、露出アンダーで発光が止まっている写真が非常に多かった。
特に被写体までの距離が遠く1m以上になってくると顕著にアンダーとなってしまいました。
GN24(ガイドナンバー24)のストロボ2灯ですから十分に光量に余裕があるはずなのですが。
(光量に余裕が出る絞り値を選択している)
こちらは原因調査をしていこうと思っています。

久しぶりに夫婦でダイビングを楽しむことができました。
これからも、お互いを尊重しあいながら、それぞれの趣味を楽しめたら良いですね!

2013年9月14日土曜日

New水中ハウジング購入


 今まで、ダイビングでの水中撮影にはNIKON F100というフィルムカメラを使用していました。
せっかくD800という高価なカメラを買ったのに、なぜ時代遅れのフィルムカメラなの?
その理由は、一眼レフカメラを海中に持ち込むためのハウジングが各機種専用であることと、このハウジングがカメラよりも“ずっとずっと高価”なために購入を躊躇していたからです。

でも、ついに買っちゃいました。
せっかくのカメラです。海中で綺麗な写真を撮らない手はありません。

リーマンショック以降、趣味のダイビングも年に1回未満。
我慢に我慢を重ねていますが、いつまで我慢をすれば良いのでしょうか?
自ら我慢を強いているのですが、気が付けば明日を楽しみにすることがまったく無くなってしまいました。
休日がまったく楽しみに思えないのです。
疲れた体を休めることと、家庭に奉仕することしか思い浮かびません。
そのせいなのでしょうか、仕事の楽しみも減り、効率や自らの能力も落ち続けています。
気持ちを切替えられる趣味を楽しむことで仕事のモチベーションを上げていかないと!
責任感だけでは気持ちが続きません。
自らの精神の健康の為なら安いもんです。

という言い訳を胸に購入したハウジングがコレです。
(でもこの言い訳は当たり。週末が楽しみになり久しぶりに数年ぶりにわくわくしてます。)


水中ハウジング   NEXUS D800 (anthis)
マクロポート     MP105VR-4 (anthis)
レンズギア      FG-NAFVRM105 (anthis)
ポートキャップ    PC-80 (anthis)
ポートリング     PR-100 (anthis)
水中ストロボ     Z-240 type4 (INON)
L型光ケーブル   Optical D Cable Type L (INON)

【ハウジング】
一眼レフカメラを覆う防水性のカバー
アルミ鋳造品からの削りだしです。
陸上重量は2.3kg


外部よりカメラのシャッターなどのSWを押せるように、中には複雑なギアがたくさん入っています。

【レンズポート】
レンズ部分を覆うカバーです。
一眼レフカメラはレンズが交換できます。各レンズに合うように色々な大きさのポートがあります。
私はもっぱらマクロ撮影となりますのでマクロレンズ用のポートを購入。

【レンズギア】
フォーカスギア、ズームギア等。
レンズのフォーカスリングやズームリングを回すための動力をレンズに伝えるためのギアです。
このギアがハウジング側に準備されたギアと噛み合って、ハウジング外部でつまみを回すとリングが回る仕組みです。


【水中ストロボ】
読んで字のごとし。水中で使える防水性のストロボです。
水中では光の減衰が激しいので陸上で使うものよりも発光量が多いことと、暗い海底で被写体を照らすためのターゲットライトが付いています。
海中では太陽光が遮られてしまい暗い。そして水は赤い色を吸収してしまうために被写体の自然の色合いがわからなくなってしまいます。
ストロボで照らしてあげないと綺麗に撮影できません。
フィルムカメラ用のストロボが流用できれば良いのですが、デジタルカメラのシステムには接続不可。新規のご購入です。



それでは組立てていきましょう。
まずはハウジングから要らないものを外します。

左右のアームについている輪っか。
人によってはここにストラップを掛けたり、落下防止のフックなどを引っ掛けるのでしょうが私には不要。

ハウジング内部のフォーカスギア。
表から見るとギアが二重になっています。
これは使用するレンズの太さに合わせて大小どちらかのギアを使います。
私のは太いマクロレンズなのでフォーカスギアは大径です。
よってハウジング側のギアは小さい方を使いますので邪魔な大ギアを取り外します。

続いてレンズポートを取り付けます。
この手の物の防水性は「Oリング」が保持してくれます。
外側となる組立部位には必ず「Oリング」がついています。
ここにグリスを塗って「Oリング」がスムーズな変形をするための手助けをします。
スムーズな変形によって相手と密着し防水機能が発揮されます。
グリスアップしないで組立てると、「Oリング」が引き攣れたり拠れたりして隙間が空いてしまい水が入ってきてしまいます。
相手側にも少しグリスを塗ります。
ポートをねじ込んだら目安となるシールを貼っておきましょう。
不用意にポートが回ってしまい緩くなったときに、このシールがあれば緩んだことを見つけられます。


続いてレンズへのギアの取付です。
フォーカスリングについているラバーグリップを取外し、ここにギアを取付けるためのアダプターを嵌め込みます。
取付ける向きに注意。ギアの突き当てとなる出っ張りがレンズ先端側です。

アダプターをつけたらフォーカスギアを嵌め込みます。
篏合がきついので真っ直ぐに正確に差し込まないと入りません。


カメラ本体にも取付の準備が必要です。
当然ながらストラップは取り外します。液晶カバーなどの邪魔物も取り外します。
そしてファインダーのアイキャップを取外し、ここにピックアップレンズを取付けます。
このピックアップレンズはハウジング側のピックアップファインダーと対となって遠くからでもファインダー像を目視できるようにしてくれます。
通常、陸上で撮影するときにはアイキャップすれすれに目がありますが、ハウジングに入っている
カメラを覗きこもうと思えば目とファインダーの間には大きな距離があります。水中マスクの厚みもありますので。


カメラ本体にレンズを取付けたらカメラをハウジングにセットします。
う、難しい、なかなか入らない。
いくつかコツがあるようです。
電源ON/OFF用のつまみは引っ張りあげておく。各レバーは逃がしておく。
一番入りにくいのがAF/M切替レバーのところ。ここに神経を集中してカメラを挿入します。
カメラ底面のネジを締め付けたら、裏蓋を閉じる前にAF/M切替レバーが外部より動かせるか?よーくチェックしたほうが良いようです。

あとは裏蓋を閉じれば組立て完成です。
裏蓋を閉じる前に「Oリング」のグリスアップを忘れずに!


今まで使っていたF100と組立て手順に差異はありませんが、フォーカスギアを取付ける方法が変わりました。少し簡単になりましたね。
カメラがデジタルに変わったことでスイッチが増え、それを操作するためのハウジング側のレバーやスイッチが増えたことでカメラのセットが難しくなりました。
知恵の輪が偶然ほどけたような?なにかわからないけど偶然セットできた!という印象です。

あとはストロボとハウジングを光ファイバーケーブルで接続すれば完了です。
ストロボのステーは取付けていませんが、こんなイメージです。

簡単に「光ファイバーケーブルで接続する」と書きましたが、ここはフィルムカメラと大きく変わった点です。
フィルムカメラの時代にはカメラのストロボ信号を電気信号でつないでいました。
ハウジング内部でカメラとハウジングをケーブルで接続。
ハウジングとストロボを電気ケーブルで接続。コネクタ部分での水没の心配が常につきまといました。
それがファイバーを刺すだけ。簡単になりました。接続部位での水没の心配は無し!

D800を持ってのダイビング。
F100もanthisのハウジングを使っていましたので操作感は変わらないと思いますが、あちこちにあるスイッチをきちんと操作できるかどうかが不安なところです。
私の撮影は基本的にマニュアルなのでカメラの機能はほとんど使いません。だから使うレバーも限られています。
しかし、撮った写真をその場で確認できるのがデジタルカメラです。
ストロボの光量補正がしたくなったり、露出補正をしたくなったり、AF/Mを切替えてみたくなったり、何か普段と違うことをしたくなったときに頭がついていくだろうか?
ダイビング中は窒素の影響で頭がおバカになってるからどうなんだろう?

さあ、新しい愛機をもっての初ダイブが待ち遠しいです。

パシャ!
綺麗な写真が撮れたら?UPする予定です。
う~ん、最初は撮れないだろうな~

今回は柚冬(ゆふ)はお休みです。